アスペ美大くん日誌

色々なものを持ってる美大卒のだめにんげん遺言状ブログ

■ ビダイちゃんがゆくッ! ~スーパーADHD女子、Mさんの話~

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こんにちは、ヤナーリです。

 

このブログは、ビダイくんがゆくッということで自分なんかを中心とした美大にいる美大特有のナイーブでロマンチストなだめ男子」の話をしてきました。

 

じゃ美大にいる女の子の方はどうかと言うと、女の子の方は全体的に割かししっかりした人が多い印象です。

 

しかし、その中にはビダイくんならぬ「ビダイちゃん」とも言えるような…良く言えば個性的、悪く言えば人格に少々問題を抱えたような女性もいました。

今回はそんなとあるビダイちゃんのお話です。

 

当時、同級生にMさんという女性の方がいました。

 

とにかくこの子も御多分に漏れず、感情の起伏がやたら激しい。

いや感情の起伏が激しいやつは自分も含め大勢いたけど…その中でも群を抜いて、ヒステリー症候群な人でした。

 

たとえばMさんが友達と談笑していて、やたら大声で手を叩きながらゲラゲラ笑っていたかと思ったら、その友達の何気ない一言で突如めっちゃくちゃに怒り狂って怒鳴り散らし机とか叩いて暴れ出したりして、しかし次の瞬間には嗚咽を漏らしてシクシク泣き出したりと…

とにかく感情が一定しない情緒不安定な子でした。

 


 

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そんなある日のこと、そんな彼女がまた泣き散らしながら同級生の前でこんな主張をし出しました。

 

「私はADHDだ!それなのにみんな私に優しくしてくれない!私はADHDだ!私はADHDだ!」

 

ADHD

 

ナニソレ。AC/DCの親戚みたいなものか?

 

と言うのも当時は今ほどADHD発達障害に関して一般的に認知されてなかったこともあってか、この時ADHDだ!と言われても自分はいまいちピンときませんでした。

 

ADHDとは、改めて説明すると発達障害の一種で、
・落ち着きがない
・衝動的な行動
・注意欠陥
などがあげられます。


(より詳しいことを知りたい方は、当サイトの発達障害に関するページや、他の発達障害に関するサイト等も参照してみて下さい)

 

また当時この子は「リタリン」と呼ばれる、覚醒剤とほぼ同じ作用を持つ」とまで言われていた非常に強い精神薬を日々飲んでおり注:今では法改正により滅多なことでは処方されなくなりました)、それもあって自身の情緒不安定さに余計に歯車がかかっていたのかもしれません。

 

…ちなみに、それでMさんの周りの同級生は皆どんな反応をしていたかと言うと、割かし優しく接していました。

 

例えば彼女が、「ドア付近の席だと、他人のドアの開け閉めが気がなってイヤだ!!」と騒ぎ出すものなら、ちゃんと席を変えてあげたり、突然癇癪おこしたり泣き出したりするものなら、どうしたの?と励ましあったりしてました。

 

今から考えてみると、本当に、とてつもなく優しい人達の集まりだったと思います。

(ただみんな変わり種人間だったこともあって、それでMさんにも同類と接するかの如く感情移入できたのもあったかもしれません……ああまた余計なことを言ってしまった)

 


 

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また彼女は…これは女性にとって随分失礼な話であることを承知で言いますが、少々太っておられる印象でした。

 

彼女はいわゆる「マヨラー」というやつで、本当になんにでもマヨネーズつけて食べるらしいのです。

 

以前Mさんと話してる時、「もうマヨネーズが好きすぎて、いっそチューブに口つけてマヨネーズ直食いしたい」とか言い出した時は、思わずその場を走って逃げ出したくなりました。

 

今から考えてみるとアレはADHD特有の衝動性、もしくはASD(大体、併発してるパターンが多い)によるこだわりの強さ、もしくは感覚過敏による極端な味覚の好き嫌いにも原因があったのではないかと、自分は推測しています。

 

…さてMさんに関してはまだ話したいことも色々あるのですが、長くなるので今回は一旦ここで閉めます。

 

最後になりますが、彼女はよく美大なんかにいる男子は全員糞ということを口癖のようによく言っていました。

 

そうですね…糞ですね。うんこでごめんなさい。ブリブリ。おしまい

 

お読み頂き、ありがとうございました。

 

■ 樹海で警察に捕まった話

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こんにちは、ヤナーリです。

突然ですが、今回は樹海に行って警察に捕まった話をしたいと思います。

 

当時、私は大学で映像論の授業を取っており、そこで夏休み時に「何か一本作品を撮ってこい」という課題が出ました。

 

うーん夏休みの課題かあ。なんにしようかなあ。


と家で寝っ転がりながら、「樹海の歩き方」という本を読んでた時、ピンと思いつきました。

 

「そ~だ樹海いってヤコペッティみたいな感じの樹海ドキュメンタリー映像作ったらええんでないか?」

 

そんな突発的な思いつきで、急遽カメラ片手にいきなり樹海へと直行することとなりました。

 


 

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↑悪名高き(?)、樹海入口のバス停、富岳風穴

 

鈍行列車&バスで行くこと数時間、ようやく山梨の樹海へとやって参りました。

 

誤って歩道からはみ出さない範囲で樹海の山中を歩く中、意気込んで課題に使うべく写真や動画の撮影に励みました。

 

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↑これが樹海の山中の様子。間違っても歩道から逸れてはいけません。

 

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↑樹海の至る所に設置されてるオブジェ。

 

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↑当然、このような看板も。

 

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↑有名(?)な看板裏に描かれた落書き

 

と撮影が進む中、あるお土産屋さんで、あ~疲れたと一休みしてぐったりしてる時でした。

 

唐突に、なんと目の前にパトカーがやってきました。

 

お、どうした。事件か?わくわく

 

と思いきや、、、何故かパトカーから降りた二人組の警官が、物騒な表情しながらこっちに向かってやって来るではないですか。

 

?!ッと驚く間もなく、突然の職質タイムが始まりました。

 

「おい、お前。近隣の住民から通報があって来たんだけどよ、お前いまから樹海ん中入って、首つって死ぬつもりだろ」

 

し、死なねぇよ!

 

「そうか。じゃバックの中、見せてみろ」

 

…ぎくり。


バックの中には「樹海の歩き方」と一緒に、完全自殺マニュアルという本も入っておりました。

 

なんでそんな本持ってきたんだという話ですが、自殺マニュアルの中に樹海ガイドマップみたいのが載ってあって、「これもひょっとしたら使えるかもしれない」とか思って、持ってきちゃったんですよねぇ。はは

 

しかしここで取り出し拒否をすると余計怪しまれると思い、おもむろにバックの中から完全自殺マニュアルを取り出しました。

 

…………

 

正直ここらへん記憶がオボロゲでよく覚えてないのですが、本のお陰もあって(?)、Kの人の誤解を解くまで1~2時間はかかったと記憶してます。

Kの人が実家に電話して親に自分の精神状態を聞いたり、お財布の中身を見せたら、ようやく誤解が解けたとこまでは覚えてます(なんでも自殺志願者は片道切符分のお金しか持ってないらしいですから)

 


 

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しかしこれ最大にナゾだったのが、何故地元民に『自分だけピンポイントに絞って通報したのか』ということでした。

 

樹海と言っても、けっこう観光地として栄えてて人はそこそこいるもんなんですよ。

 

しかし地元民は観光で来てる人と、そうでない別の目的で来た人の違いが分かるらしく…別目的の人はいかにもそうゆうオーラを醸し出している、との話なんですよね。

 

自分は何故かそっちの方に見えたらしくて。カメラ片手に「観光で来てるんだよ」とアピールしてたつもりなのに、一体何が悪かったのでしょうか。浪人してた時、ベルトで首吊りごっこなんかやってた罰が当たったのかもしれませんね。

 

…で後日、映像が完成し授業で渾身の樹海ドキュメンタリー映像を発表しました。

 

そしたら撮り方が悪かったのか教授より、

「ん~~悪いんだけどこれ樹海らしさがあんま感じられないというかさあ、自殺防止の看板とか除けば、普通にそこらへんの山ん中で撮った映像とか言っても見分けつかんよね。

という辛辣なコメントをありがたく頂戴いたしました。ファッキン!

 

あとついでに「なんなら歩道から逸れて、本当に白骨死体が見つかるまで樹海ん中探索すれば良かったんじゃない?とか言われましたが…なんですか。私に死ねとでも?

 

それは本当に危ないから辞めた方がいいです。フル装備のプロの探検家ですら、捜索に難儀する場所ですからねぇ。

 

あと地元のドキュンが、木に梱包用の紐を巻きつけて中に入っていく肝試しとかよくやるらしいですが、それだと精々100-200mくらいしか行けないので、もっと奥深くに入らないと死体など見つかりません。

とのことでした、ちゃんちゃん。おしまい

 

お読み頂き、ありがとうございました。

 

■ T美の“路上のカリスマ”、いざわさんの話

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こんにちは、ヤナーリです。

今回からまた元の路線の美大時代の話に戻りたいと思います。

 

さて当時、同級生にいざわさんという名のビタイくんがいました。

 

本名ではありません。

 

前に同級生のビタイくん連中と学食にいるとき、突然彼が、

 

「おうお前らってケンカしたことあるっちゃか?

俺はよぉ、高校のとき学校の校門でよぉ、学校No.1の不良にガン付けられたことがあってよぉ、そん時ブン殴って負かしてやったことがあったっとよぉ!!

そのケンカん時、顔を殴られた後遺症で片目の下側がちょいと見えねぇんだけどよぉ、まあ負けられないケンカだったから仕方ねっちゃが!!」

 

…という武勇伝を(誰も聞いてないのに)むっちゃ九州弁なまりで言い出し、それを聞いたH君が、「すげえ~~ホーリーランドのいざわまさき(当時ドラマにもなってた格闘漫画のキャラ)みたいでかっけぇ^^」と言ったときから、彼の名がそれになりました。

 

それ以降、とりあえずみんな彼を「T美の“路上のカリスマ”」などと呼んで敬意を表すことにしました。

 

…でこのカリスマも、まぁ色々と妙な特徴のある人で…とにかく感情の起伏が激しくて、先の読めないとこがあるやつでした。

 

例えば彼は思い悩むことがあると、皆で一緒に歩いてる時でも、うつむいて一人で早足で歩いて先へ先へと行ってしまう癖があります。

 

「おい待てよ」と呼び止めるとようやく足を止めるのですが(止めない場合もある)、気づくとまた一人で早足で歩いて先に行ってしまう…その繰り返しです。学校No.1の不良を殴って打ち負かした強豪の割りには、すごく繊細なとこがある人なんです。

 

また彼の作る作品にも妙な特徴があって、例えば彼がハマっているゲームや漫画があると、それに出てくるキャラやアイテムをモチーフとした絵をとにかく画面の端から端まで一杯に、顕微鏡でのぞき込んで描いたかのような細かさでびっちり描き込んでいくという、、、

偏執病か何かの類なのか?と疑ってしまうような、そんな作風でした。

 

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もう一つ印象的だったのが、彼は「ベンゼン」と呼ばれる有機化合物の化学式に異様なまでの関心を寄せており、ある日、彼が唐突に「以下にこのベンゼンという化合物の化学式が優れているか」というレクチャーを何十分にもかけてし出して来た時は…

 

この人やっぱり何かの病気だ

 

と思わず私は確信してしまいました(失礼

 

すると今度は自分独自が産み出したベンゼンロボ」と呼ばれる架空の戦闘ロボが剣や盾などを持って武装している絵を、また画面一杯に描きだしたりと…とことんゴーイングマイウェイなやつでした

 


 

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ある日、そんなカリスマが突然、「M大沢(T美の最寄り駅から数駅離れたとこ)までチャリで行きたいっちゃがっ」と、全く手入れのしてないゲジゲジした眉毛をキクキク動かしながら言い出してきました。

 

…なぜゆえ突然?

 

皆の頭上にクェスチョンマークが浮かびあがります。理由を聞くと、

 

「分からん、とにかくチャリに乗ってそこまで行きたい気分っとよ~~」

 

と目をキラキラ輝かせて、まるで夏休みにチャリに乗って日本一周したいとか言い出す中坊みたいなノリで、そんなことを言い出します。

 

まぁたまには気分転換に遠出してメシでも食うのもいいか…といったノリで、皆でいざわさんに合わせてM大沢までチャリで行くこととなりました。

 

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さてM大沢に着くころにはすっかり日も暮れかけてて、長時間チャリを漕いだこともありみんなお腹がペコペコです。


じゃどっかでメシでも食おっかという話になった時、突然いざわさんが、

 

「食べたくない…」

 

とうつむきながら呟きはじめました。

 

…?

 

どうした?腹でも痛いのか?と他の人が聞いても、「知らん。食べたくないものは食べたくないっちゃ…」等と不機嫌そうに答えます。

 

???

 

全くもって彼の行動原理がよく分かりません。

 

そして彼の意味プー言動にとうとう仲間の一人がキレて、「なんなんだよお前!M大沢でメシ食うって約束だったじゃねぇか!意味わかんねぇよ!」と怒り出しました。

 

そしたらいざわさん、

 

「マジむかつくっちゃが!!マジむかつくっちゃが!!マジむかつくっちゃが!!」

 

と、何かの逆鱗に触れたらしく、唐突にマジむかつくっちゃがを連呼し、ものすごい大癇癪をM大沢の中心でギャーと起こしはじめました。


もうこうなると誰も彼を止められません。

 


 

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ひとまず皆でガ〇トに入って夕ご飯を食べることになりました。

 

いざわさんはメシの間ずーっとうつむき、眉間に皺を寄せてこれ以上にない程マズそう表情でご飯を食べています。と突然ぽつりと、「死にたくなってきた」などと言い出してきました。

 

「死にたくなってきた」

「死にたくなってきた」

「死にたくなってきた」

 

壊れたラジオか何かのように、「死にたくなってきた」のフレーズを繰り返してきます。気まずい雰囲気となり、もう誰も一言も喋りません。


私はと言えば、もう一刻も早くこの生き地獄から抜け出て帰りたい…ただそれだけの思いしかありませんでした。今まで生きてきた中で、あんなにマズいガ〇トの和風ハンバーク定食は食べたことはなかったです。おしまい

 

今回もお読み頂き、ありがとうございました。

 

■ <番外編> ヤナーリ的おすすめ映画8選

 

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こんにちは、ヤナーリです。

 

ここ最近暗い話が続いたので、今回はちょっと話題を変えて、唐突だけど私が思春期真っ盛りの10代時に見た「おすすめ映画8選」の話をしたいと思います◎

 

はい完全なる自己満回です。

 

それではどうぞよろしく♥

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■ 入学早々、大学内で暴れて金属バットを振り回した話

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こんにちは、ヤナーリです。

 

さて、地獄のような浪人生活が終わり、晴れてT美術大学に入学した自分は本当に天にも昇る気持ちで一杯でした。

 

「ようやく…ようやくここから自分の青春が始まっていくんだ!!」

喜びと期待で胸が一杯になった瞬間です。

 

十代は一貫して問題のある私生活を送った自分は、完ッ全に人との距離感が分からなくなっていましたが、なんとか頑張って同級生とコミュニケーションを取ろうと努力をしました。

 

それに、ここで頑張らなかったらいよいよ自分はお終いだ…という切実な思いも同時にありましたので、とにかく必死になりました。

 

で結論からいえば…割とうまくいきました。

 

それは自分に限らず、みんな一様に不器用で、心に何かしらの闇を抱えているようなオカシな人ばっかだったからです。特に男連中。いわゆる自分がプロローグの部分で触れた「ビダイくん」というやつですね。

 

でも一方で変に突き抜けて明るいとこもあり(というよりただの躁状態、例えばイヤホンつけて大人しく絵を描いてたと思ったら、いきなり立ちあがって大声で歌いだしたりするやつとかいたりして…オモシロカッタデス。笑

 

そんな変人たちに囲まれ、自分は随分と久しい「居心地の良さ」を感じました。

 


 

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ただ一つ…お酒の問題がありました。

 

今までの晴れることのなかったフラストレーションが、溜まりに溜まりまくっていたのでしょうか。

 

自分は大学に入って酒をあおるなり、もう泥酔しまくって、色々ととんでもないことをやらかしました。

 

放送禁止用語を大声で叫びちらしたり。

 

「これ飲んで落ち着きなよ」と渡された水のペットボトルで、またギャーギャー喚き散らして机や壁をガンガン殴りだしたり。

 

いきなりそこらで立ちションしだしたり。

 

かと思いきや、唐突に同級生の女の子の肩や腕をさわりだしたり(!!!!!!!!!!!!!!)

 

で、当然ブチ切れられました。(当たり前だ)

 

学校内でのちょっとした飲み会だったのですが、酔いが冷めたところで、激怒した女子連中に外に連れ出され、それはもう…かつてない程の、ものすごい剣幕と勢いで怒られました。

 

入学した当初、自分は良好な関係を築くべく、必死に周りと合わせる努力を重ねて来たのですが、ここに来てそれが全部パアになった瞬間でした。

 

せっかくこれからは頑張ろうと思っていた矢先、こんなことになってしまって。。。いや誰よりセクハラされた女の子が一番迷惑こうむったのは分かってるんですけどね。笑←笑じゃねぇよ

 

でも当時の自分は、他人の気持ちを汲み取ったり察してあげたりするほどの度量などは、微塵も持ち合わせておりませんでした。。

 


 

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怒られに怒られたあと、一人で外に座っていたら、なぜだか涙がボロボロ出てきました。

 

こんなにも自分という人間を「なんて哀れでバカなやつだ…」と思った瞬間もなかったです。

 

もう全部おわり。全部パァ。

 

そこでふっ…と隣を見てみると、そこには何故か金属バットが立てかけてありました。

 

そう言えば同級生の誰かが「こんなもんがあるぜ~◎」とかゆって、笑いながらどっかから持ってきたものだったと思います。

 

で、何を思ったのか、自分はそれを手に取るなり、近くにあったパイプ椅子を滅多叩きにしだしました。

 

ゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

 

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ガァン!!!ガァン!!!ガァン!!!ドガァァンッ!!!

 

けたたましい騒音が、辺り一面に鳴り響きました。

 

ひとしきりパイプ椅子相手に暴行を働いたあと、ハッと気付いて後ろを見ると、同級生の皆がポカン…と呆気に取られてこっちを見ていることに気づきました。

 

「あ、終わった」

 

やってしまった、という思いと絶望感が胸の内に去来しました。

 

慌ててそのままバットを放り投げ、何かから逃げるように走って逃げましたが、何故かみんな自分を追っかけてくる。

 

や、やめろッ!おれに連いてくるんじゃない!!!

 

走って走って逃げるのに、何故かみんな追っかけてくる。大学内の絵画棟という建物をバックに、ぐるぐるぐるぐる追っかけっこしました。

 

で、その内にとうとう取っ捕まったぼく。そして同級生にこうなだめられました。

 

「ま、まずは落ち着こう…そして今日のところは帰ろっか。やなあり君」

 


 

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こうして一騒動は終わりました。

 

後日、学校に行ったら、お酒の飲み方にはちょっと注意されたけど、とりあえず昨晩のことはなかったものとして皆みてくれました。

 

皆さんの優しさに…そして自分の人間としての至らなさに、「ごめんなさい。」ただその一言だけしか言えませんでした。反省してます。

 

今回もお読み頂き、ありがとうございました。

 

※余談ですが、現在自分が通っている障害者訓練所で『三匹のアヒルが池で泳いでいる絵を描いて他人と見せ合う』という謎課題が先日出たのがなんか印象的だったので、今回それをそのまま使わせて頂きました。

 

■ 美大に入るまで③ ~浪人時代、チック症になった話~

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↑浪人時代の絵。確かりんごを渡されて、「これを元に自由描画しなさい」と言われたときにこんな絵を描いたような。りんごどこいった…?

 

こんにちは、ヤナーリです。

 

今回も前回よりの話の続きです。さて高三のとき美大受験もするにはしましたが、まぁ見事に全部落ちて、浪人することが確定しました。

 

高校はついに誰とも友達にならず…いやそれ所か、大半のクラスメイトの名前すらロクに覚えないまま、卒業しました。

 

学校から出る際、ふっ…ともう二度と足を踏み入れることのない校舎を見渡したら、なんだか言いようにない、「もっとちゃんとしておけば良かった…」という切ない思いで胸が一杯になりました。

 

卒業アルバムは試しに中身をピラッと開いたら、いきなりクラスの中で一番きらいなラグビー部のやつがニヤッと笑っている写真が目に飛び込んできて、ゲロが出そうになりました。


アルバムは家に帰るなり速攻ゴミ箱に突っ込んでやりましたね。ざまーみろッ!(…

 


 

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 高校時代は悲惨そのものでしたが、浪人時代は更にそれを上回る酷さでした。

 

休み時間など、ずっと一人で壁に向かってデスメタルとかMDで聞いてました。

 

当然、絵の方も上手くはいってません。デッサンの順位発表があると、大体決まってビリっけつ付近。家に帰ると親には、「こんな暗い表情したやつが家にいるのがガマンならない」という理由で、よく金切り声をあげられたりしていました。

 

…そんな生活を送ってる中、自分の中である「異変」が起きました。それは電車ん中でラヴクラフト全集でも読もうとした時です。

 

あれ、、、全然本が読めない?!?

 

これにはびっくりしました。 

本当に本が読めなくなってしまったのです。

 

これはうまく説明しづらいのですが、「不安」で頭が一杯になって、何度も何度も同じ行の文章を読み返さないと気が済まず、一向に先を読むことができなくなってしまって。。。まぁ典型的な強迫神経症状ですね。

 

またそれと同時期に軽い「チック」が出て、無意識の内に突然ウォッ!とかヒャアぁッとか声が出るようになりました。

 

予備校でも授業中に突然ゥワオッっとか声が出て、皆にギョッとびっくりして見られた途端、「しまった!」となるんだけど…これはもう我慢できないというか、自然発作みたいなものなんです。

(他にも、人と喋ってるときに財布からカードを延々抜き差ししてないと気持ちが落ち着かないみたいな現象もありました)

 

まぁそんなこんなもあって、ますます自分は予備校内で孤立していきました。

 

またある石膏デッサンの時、ついには授業中に過呼吸症状が出て、医務室に運ばれたりしたこともありました。

 

もう予備校にいるのが嫌すぎて、でももう外に出てサボる気力すらなかった自分は、予備校内の薄暗いトイレに8時間くらいずっと籠っていたこともありました。

 

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スマホなんて便利な道具、当時はなかったのでただひたすらトイレの中で地面を見るか…天井を見るかをして過ごしていました。今までの人生の中で、一番長く感じた8時間だったかもしれません。

 

もう完全に頭がおかしくなっていました(今もおかしいけど)

 


 

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で結論から言えば、一浪したら大学に受かりました。
良かったと思います、本当。

 

(ただ当時、在籍していた日本画科ではもう講師にもサジを投げられ、「もうおまえ日本画では絶望的だから他行け」と言われて、そのままよその科に行きました)

 

ただ本が読めない症候群やチックはあれから大分おさまったとはいえ、実は今でも若干引きずっています。完治しないんです、あの時以来から。

 

…今回はなんか暗い話になってしまったので、次からは楽しい話をするようにします。次回は大学に入るなり、いきなり同級生が見てる前で暴れて金属バットを振り回した話でもしたいと思います。

 

今回もお読み頂き、ありがとうございました。

 

■ 美大に入るまで② ~高校時代、家で動ナビばっか見ていた時の話~

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↑高校生時代、とあるお絵描き掲示板に投稿した絵。

一体当時の自分は何を考えていたのだろうか…。

 

こんにちは、ヤナーリです。

 

前回の話の続きで、今回は自分の高校時代のことを話したいと思います。

 

さて自分の通ってた学校は中高一貫だったので、そのままのノリで同高校へと進学しました。暴力的なイジメはひとまずおさまったもの、トラウマを抱えた自分は誰とも打ち解け合うことができず、高校時代は孤立していました。

 

また夜中までお絵描きやゲーム、本や映画を見ていたこともあって、学校ではいつもクラスの隅っこで寝ていました。あと何故かメタルTシャツを常用していましたあいたたたたたたたたがhpgsdpがfj(メタル好きなんだよねぇ

 


 

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高校ではクラスにいるのが余りに嫌だったので、よく授業をさぼっては近所の神社をウロつきまわって鳩に話しかける日が続いていました。


そんな毎日が続く中、ある「焦り」のようなものが、自らの胸の内からこみ上げてきました。

 

「このままではまずい。なんか生きがいを持たないと…」

 

「でも勉強もスポーツもまるで興味ないし…でも絵とか漫画は好きだよなあ」

 

「それにクラスでオラついてるジョックス(いわゆる団体競技部所属のチャラ男とかオラオラ系の人)なんかにコケにされたくない。おれはもっとすごいやつなんだ…」

 

「おれがもっとすごいやつだということを皆に証明するためにはどうしたらいいだろう…そうだ美大だ。おれはあーてぃすとになるんだ!!

 

そんなビダイくん特有の超絶ルサンチマン全開な衝動で、美大なんかを目指すことにいたしました。…そんな理由?!ええそんな理由です( ´3`)ムチュッ

 


 

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そうしてまず自分は美術の塾に通うことを始めました。そして初めて石膏デッサンなどして分かったこと。

 

自分、超絶絵が下手。

 

いや、本当にこれがものすっごい下手糞なんです。びっくりするくらい。

 

「な、なんかの間違いだろ…」

 

頭から血の気が引いていく感覚を覚えつつ、また再度デッサンにチャレンジしてみましたが、間違いではありませんでした。本当に、もう何度やってもちゃんと描くことができなくて…。それに比べ、他の塾生のデッサンのもう上手いこと上手いこと…

 

で結局は1,2週間経たずとして、もう塾に行くのが嫌になってしまいました。今度は塾もサボって抜け出しがちになり、付近の街を徘徊しては、シーチキンおにぎりなどを薄暗い雑居ビルの中で食べる毎日が続きました。

 

また人間関係を構築するのが極度に苦手だった自分は、塾内でも誰とも打ち解け合うことができず、ついにはそこでも寝たふりをして過ごす始末でした。

 


 

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そんな毎日を送る中、自分は自我を保つため…というよりただのひまつぶしで、己の中に「もう一人の自分」を作って、ひたすら自分自身と会話をすることにしていました。

 

「学校糞つまんねぇなあ」

「うんダイナマイトで校舎ごと爆破してやりたいよね」

 

「塾もつらいしなあ」

「石膏なんて見たくもないよね正直…」

 

「あ、昨日見たあの映画、面白かったよねぇ」

「いやでもあの映画はあのラストがちょっとさあ」

 

「そう言えば今日のずりねたはなんにしよう」

「また動画ファ〇ルナ〇ゲーターでも使えばいいんじゃないかなあ」

 

そんな話を、延々自分自身としていました。

 

ひたすら毎日鬱屈していて、こんな期間が丸三年も続きました。メタルと、ゲームと映画と、動ナビだけが心の拠り所でした。おしまい

 

今回もお読みいただき、ありがとうございました。