■ 樹海で警察に捕まった話
こんにちは、ヤナーリです。
突然ですが、今回は樹海に行って警察に捕まった話をしたいと思います。
当時、私は大学で映像論の授業を取っており、そこで夏休み時に「何か一本作品を撮ってこい」という課題が出ました。
うーん夏休みの課題かあ。なんにしようかなあ。
と家で寝っ転がりながら、「樹海の歩き方」という本を読んでた時、ピンと思いつきました。
「そ~だ樹海いってヤコペッティみたいな感じの樹海ドキュメンタリー映像作ったらええんでないか?」
そんな突発的な思いつきで、急遽カメラ片手にいきなり樹海へと直行することとなりました。
↑悪名高き(?)、樹海入口のバス停、富岳風穴。
鈍行列車&バスで行くこと数時間、ようやく山梨の樹海へとやって参りました。
誤って歩道からはみ出さない範囲で樹海の山中を歩く中、意気込んで課題に使うべく写真や動画の撮影に励みました。
↑これが樹海の山中の様子。間違っても歩道から逸れてはいけません。
↑樹海の至る所に設置されてるオブジェ。
↑当然、このような看板も。
↑有名(?)な看板裏に描かれた落書き
と撮影が進む中、あるお土産屋さんで、あ~疲れたと一休みしてぐったりしてる時でした。
唐突に、なんと目の前にパトカーがやってきました。
お、どうした。事件か?わくわく
と思いきや、、、何故かパトカーから降りた二人組の警官が、物騒な表情しながらこっちに向かってやって来るではないですか。
?!ッと驚く間もなく、突然の職質タイムが始まりました。
「おい、お前。近隣の住民から通報があって来たんだけどよ、お前いまから樹海ん中入って、首つって死ぬつもりだろ」
し、死なねぇよ!
「そうか。じゃバックの中、見せてみろ」
…ぎくり。
バックの中には「樹海の歩き方」と一緒に、「完全自殺マニュアル」という本も入っておりました。
なんでそんな本持ってきたんだという話ですが、自殺マニュアルの中に樹海ガイドマップみたいのが載ってあって、「これもひょっとしたら使えるかもしれない」とか思って、持ってきちゃったんですよねぇ。はは
しかしここで取り出し拒否をすると余計怪しまれると思い、おもむろにバックの中から完全自殺マニュアルを取り出しました。
…………
正直ここらへん記憶がオボロゲでよく覚えてないのですが、本のお陰もあって(?)、Kの人の誤解を解くまで1~2時間はかかったと記憶してます。
Kの人が実家に電話して親に自分の精神状態を聞いたり、お財布の中身を見せたら、ようやく誤解が解けたとこまでは覚えてます(なんでも自殺志願者は片道切符分のお金しか持ってないらしいですから)
しかしこれ最大にナゾだったのが、何故地元民に『自分だけピンポイントに絞って通報したのか』ということでした。
樹海と言っても、けっこう観光地として栄えてて人はそこそこいるもんなんですよ。
しかし地元民は観光で来てる人と、そうでない別の目的で来た人の違いが分かるらしく…別目的の人はいかにもそうゆうオーラを醸し出している、との話なんですよね。
自分は何故かそっちの方に見えたらしくて。カメラ片手に「観光で来てるんだよ」とアピールしてたつもりなのに、一体何が悪かったのでしょうか。浪人してた時、ベルトで首吊りごっこなんかやってた罰が当たったのかもしれませんね。
…で後日、映像が完成し授業で渾身の樹海ドキュメンタリー映像を発表しました。
そしたら撮り方が悪かったのか教授より、
「ん~~悪いんだけどこれ樹海らしさがあんま感じられないというかさあ、自殺防止の看板とか除けば、普通にそこらへんの山ん中で撮った映像とか言っても見分けつかんよね。」
という辛辣なコメントをありがたく頂戴いたしました。ファッキン!
あとついでに「なんなら歩道から逸れて、本当に白骨死体が見つかるまで樹海ん中探索すれば良かったんじゃない?」とか言われましたが…なんですか。私に死ねとでも?
それは本当に危ないから辞めた方がいいです。フル装備のプロの探検家ですら、捜索に難儀する場所ですからねぇ。
あと地元のドキュンが、木に梱包用の紐を巻きつけて中に入っていく肝試しとかよくやるらしいですが、それだと精々100-200mくらいしか行けないので、もっと奥深くに入らないと死体など見つかりません。
とのことでした、ちゃんちゃん。おしまい
お読み頂き、ありがとうございました。